ノミ・マダニ・フィラリア予防薬を準備しよう!投与方法と種類について
わんこと暮らす上で、必ず必要になるのが「ノミ・マダニ・フィラリア症予防」。毎年春になると、定期的な投薬が必要となります。なぜ予防が必要なのか、投薬にはどんな種類があるのかご紹介していきます!
目次
ノミについて
ノミの危険性
ノミは非常に小さい体で動物の体に寄生し吸血します。わんこがノミに吸血されると、激しいかゆみ、皮膚炎、貧血などを発症する可能性があります。ノミは腸に寄生する瓜実条虫(サナダ虫)など様々な病原体を運んでくるため、時には重篤な症状に発展するリスクも。
発生時期
マダニは春〜秋に発生します。気温が13℃頃になると繁殖し始めて、梅雨〜夏場が繁殖のピークとなります。
予防方法
ノミの予防には清潔な環境作りやブラッシング、シャンプーなどのお手入れ、定期的な予防薬の投与が必要となります。
マダニについて
マダニの危険性
マダニは主に草むらや川、湖など湿度の高い場所に生息し、刺されると皮膚炎を起こしたり、バベシア症やSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気に感染する恐れがあります。SFTSは薬による完治が難しく、致死率も高い病気のため要注意です。また、SFTSは人間にも感染し、致死率は15〜25%と言われています。
発生時期
マダニの繁殖ピークは梅雨・秋の2回。春〜夏場は特に発生しやすい時期として知られていますが、実は秋〜冬場にも繁殖してています。秋以降のマダニは春〜夏よりも体が小さいため、気づきにくく注意が必要です。
予防方法
マダニの予防には定期的な予防薬の投与を行います。夏場はマダニが多く住む草むらや川辺、湖などを避けて散歩することも予防になります。
フィラリア症について
フィラリアの危険性
フィラリアは「犬糸状虫」とも呼ばれる細長い寄生虫で、蚊を媒介として感染します。体内でフィラリアが成虫になると心臓や肺動脈に寄生し、血液循環障害を引き起こします。元気や食欲が無くなったり、咳や発熱が起こる場合もあります。屋外・室内ともに感染リスクがありますが、蚊が多くいる屋外の方が感染リスクは高くなります。
発生時期
蚊は春〜秋に多く発生します。(お住まいの地域によって時期が前後します。)
予防方法
定期的にフィラリア予防薬を投与します。予防薬の投与は蚊が発生する時期の前後1ヶ月間を含む、春〜秋に行います。また、投与開始前にはすでにフィラリア症にかかっていないか、血液検査が必要です。かかりつけの動物病院にて相談することがおすすめです。
投薬方法
ノミ・マダニ・フィラリア予防薬は以下のような種類があります。
●スポット(液体を滴下するタイプ)
薬剤を皮膚の表面に滴下するタイプです。犬の首あたりに液体を落とすだけで体全体に行き渡り、効果を発揮します。滴下直後〜薬が全身に行き渡り乾燥するまでは触れ合いができないことがデメリットです。
●チュアブル(食べ物のように経口から与えるタイプ)
おやつのように、経口摂取するタイプです。手軽に与えられ、お肉などの味がついておりわんこが食べやすいように作られています。スポットタイプよりもやや値段が高めです。
ノミ・マダニ薬、フィラリア薬が別々になっているタイプと、全ての予防が可能となるオールインワンタイプがあります。値段は少し高くなりますが、オールインワンタイプであれば手軽に済ませることができます。
投薬間隔
多くの予防薬は1ヶ月間隔での投与が必要です。投薬回数を減らしたい場合は、1年間フィラリアを予防してくれる注射タイプのものや、3〜4ヶ月間ノミ・マダニを予防してくれるスポットタイプもあります。動物病院によって取り扱いのある予防薬は異なりますので、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。
予防薬の費用
予防薬はわんこの体重、薬の種類によって投薬量が変動します。
ここでは5kg程度の小型犬の事例をご紹介します。あくまで目安なので、ご自身のわんこの予防薬については動物病院で相談してみましょう。
●オールインワン(ノミ・マダニ・フィラリア)の場合
チュアブルタイプ(1ヶ月に1回投与) 約3,200円/錠
●ノミ・マダニ予防のみの場合
スポットタイプ(1ヶ月に1回投与) 約1,800円/本
チュアブルタイプ(1ヶ月に1回投与) 約2,000円/錠
●フィラリア予防のみの場合
チュアブルタイプ(1ヶ月に1回投与) 約800円/錠
注射タイプ(1年間有効) 約9,000円/回
本日のまとめ
- ノミ・マダニ・フィラリア症予防を行おう
- 予防薬には主にスポットタイプ・チュアブルタイプがある
- ノミ・マダニ・フィラリア全ての予防ができるオールインワンタイプが便利
わんこの健康を守るため、大切な予防薬。わんこと飼い主さんにぴったりの予防薬を探してみてくださいね。