わんこライフマガジン:旅好き獣医師まだらーさんに聞いた!小型MIX犬との楽しい暮らし
UPDATE.2023.05.07
わんことのリアルな暮らしをお届けする企画「わんこライフマガジン」。
第3回は、”旅好き獣医師まだらーさんに聞いた!小型MIX犬との楽しい暮らし”です。
4歳のチワペキ(チワワ×ペキニーズのMIX)、チェリーくんと暮らす、ペテトテスタッフであり獣医師でもあるまだらーさんにお話を伺いました。
まだらーさん東京都在住
チェリーくんとの出会い
獣医師として働くまだらーさんが、ペットショップ併設の動物病院に勤務していたときのこと。
店頭デビューする前のわんこの体調チェックをしていたところ、目に病気を持つ子がいることに気づきます。病気は治療をすれば治るものでしたが、その後手術をしても再発してしまったことから、ペットショップで販売するのを諦め、本社に戻し譲渡犬として里親を探すことに…。
お別れの朝、ずっと面倒を見ていたまだらーさんは、すっかり情がわいてしまって大号泣。その姿を見た当時の院長が、「泣くくらい離れたくないなら、目の手術をもう一度してあげるから、一緒に暮らしたら?」と背中を押してくれたのだそうです。
Q.突然お迎えすることになったと思いますが、不安だったポイントはありますか?
まだらーさん
そもそもどこで飼うのか悩みました。そのときは実家でわんこと暮らしていたのですが、その子が犬嫌いな性格だったんですよね。それで、チェリーをお迎えするために一人暮らしをすることにしました。その後、シェアハウスに引っ越したこともありましたが、どこでも馴染んでくれたので助かりましたね。
それに、たまにチェリーを実家へ連れて帰っても、なんだかんだ2匹で仲良くしてくれました。先代のわんこはもう亡くなってしまったのですが、チェリーの場合は実家を出なくても全然平気だったなと、今となっては思います。
Q.実際にお迎えしてからの苦労はありましたか?
まだらーさん
実家のわんこと一緒に生活した経験もあり、さらにチェリーはかなり飼いやすい子だったので、ものすごく苦労したことはなかったですね。ただ、トイレトレーニングがちょっと大変でした。布団の上にオシッコをされるのは日常茶飯事。でも結局、悪いのはそんなところに布団を置いていた私ですから…(笑)。
ベッドに乗るとトイレをしたくなるようだったので、目を離すときは掛け布団をチェリーの手の届かない場所に置くようにしたり、マットレスを汚されないようにシーツを防水タイプに変えたりして。ちゃんとできるようになるまでは、いつ汚されてもいいように気をつけていましたね。
Q.トイレトレーニングは、どんなふうに進めましたか?
まだらーさん
友達の家のお利口なわんこが、「ワンツー」という掛け声に合わせてトイレシートにオシッコすると聞いたんです。それで私も、チェリーがオシッコしているときに合わせて「ワンツーワンツー」と言うようにしたら、いまではシーツを出して声をかけるとトイレをしてくれるようになりました。
Q.すごいですね…!トイレトレーニングは、どんなわんこでも大変なものなのでしょうか。
まだらーさん
チェリーは比較的すんなりできたほうで、大変な子はもっと苦労すると聞きますね。
しつけは本当に難しくて、正解がないように思うんです。きちんとメリハリをつけて叱る人もいれば、怒れない人もいる。だから、わんこの性格も見つつ、飼い主さんの負担にならない、それぞれに合う方法でやるのが一番じゃないかなと。
ちなみに私は性格的に怒ることができなくて、とことん褒める派なんです。最低限ここまでクリアしておけばいいかなというラインは決めつつ、よっぽどのことがない限り叱りません。トイレトレーニングも、成功したらきちんと褒めて…というのを繰り返していたら、いまでもトイレをした後には、「ちゃんとできたよ!」って駆け寄って来るようになりました(笑)。
チェリーくんの性格
お迎えする前から、部屋を開けるとお腹をゴロンと上に向けて喜ぶタイプだったというチェリーくん。いまでもとっても甘えん坊で、人懐っこい性格なのだとか。
わんこは早起きなイメージがありますが、チェリーくんはまったりタイプで、まだらーさんが起こすことが多いのだそう(笑)。
1日の生活
まだらーさんの職場は、わんこを連れて出勤することができます。一人暮らしをしていたときは、一緒に職場へ行くことも多かったのだとか。実家に戻った今は、片道2時間近くかかることもあってほとんど毎日、ご両親と一緒にお留守番をしています。
朝 | まだらーさんに起こされて起床。 トイレとごはんを済ませたら、出勤するまだらーさんをお見送り。 |
---|---|
昼 | ご両親と一緒にお留守番。 ふかふかのベッドの上で過ごしていることが多いのだとか。 お父さんの膝の上でオンラインミーティングに参加することも(笑)。 お散歩は週に3〜4日、ご両親やまだらーさんが合間を見て連れて行きます。 |
夜 | まだらーさんが仕事から帰ったら、お気に入りのおもちゃで遊びます。 まったり過ごしたあとは、一緒に就寝! |
Q.一緒に出勤するときは、どうしていましたか?
まだらーさん
移動用のバッグに入れて連れて行っていました。これはわんこにもよると思いますが、チェリーは電車や車に乗せても酔うことも吠えることもないんです。最初に少し慣らしてから電車に乗せたのもよかったかもしれません。バッグにちょっと入れて、ちゃんと入ることができたら褒める、といったトレーニングを少しだけやったんです。
Q.まだらーさんは旅好きでもありますよね。わんこと移動するとき、どんなことに気をつけていますか?
まだらーさん
旅行先は車で2〜3時間で行けるような、そんなに遠くない場所を選んでいます。初めての旅行の前には、いきなり長時間車に乗せるのではなくて、まずは近所の公園へ連れて行って様子を見たりもしましたね。車移動が合わないわんこもいるので、初めのうちは、慣らすというよりは「試してみる」という感覚でいるのがいいかもしれません。
お金事情
気になるのが「飼育費用」。ドッグフード、医療費、保険料などの出費があるそうです。
1ヶ月にかかっている費用について、教えていただきました!
フード・おやつ代 | 約5,000円 |
---|---|
医療費 | 月による |
トリミング・お手入れ費用 | 0円(自分で!) |
保険料 | 3,000円 |
入院費・手術費など | 臍ヘルニア手術費:50,000円 歯石取り費用:50,000円 |
まだ若いこともあって、通院はしていないというチェリーくん。医療費はワクチンと予防接種で年間24,000円程度かかるそう。さらに、これまでの大きな出費は2〜3歳のころに見つかった臍(さい)ヘルニア(おへそから臓器や組織がはみ出てしまう病気)の手術と、4歳のときにやった歯石取りだそうです。
一方、シャンプーを自宅でしているというまだらーさん。犬種にもよりますが、ダックスフンドやチワワなど定期的なトリミングが不要なわんこは、自分でシャンプーができると費用が浮くのでおすすめなのだとか。
わんこと暮らしてよかったこと
Q.もうすぐ世界一周の旅に出ると伺いました。その間、チェリーくんは?
まだらーさん
実家に預けます。離れ難いですが、ずっと行きたいと思っていたこの旅をするなら、逆に今しかないと思いました。チェリーはまだ4歳なので、健康でいてくれるうちに、と踏み切ったんです。
Q.チェリーくんと暮らしてよかったことを教えてください。
まだらーさん
とにかく楽しくて、癒ししかないです。仕事でもわんこと触れ合うので、それで元気をもらうことはあるのですが、やっぱり一番はチェリーです。家にチェリーがいると思うと、毎日早く帰りたくて仕方がないですね。頑張る原動力ですし、いてくれなければ困る存在です。これからも、この子のためになることはできる限りやってあげたいと思っています!
PROFILE
あやこあにぃ
元測量士、かつてクマの研究もしていた動物好きのWebライター&作家です!インタビュー記事やコラム、小説など、幅広く執筆活動中です。