
わんこライフマガジン:甘えん坊な元保護犬ミニチュア・ダックスフンドと暮らすMさん
UPDATE.2024.03.11

わんことのリアルな暮らしをお届けする企画「わんこライフマガジン」。今回は、元保護犬のミニチュア・ダックスフンド、Leaf(リーフ)くんと暮らすMさんです。
Mさんは20年近くわんこと生活しており、愛するわんこを見送った経験も。現在は保護犬、保護猫活動をおこなう会社で働き、リーフくんと出勤する日もあるそう。リーフくんとの出会いや生活、わんこと暮らす楽しさについて伺いました。
リーフくんとの出会い

子どものころからわんこと暮らしてきたMさん。就職先もペット関連の会社を選ぶほど、Mさんの人生とわんこは切り離せないものでした。2021年に18年一緒に暮らしたLuck(ラック)くんを見送ったあと、2022年から一人暮らしを始めたMさん。保護犬活動をおこなう会社で働くなかで、リーフくんとの出会いが。
Q.リーフくんとの出会いのきっかけを教えてください。

Mさん
リーフは、環境の悪いブリーダーから保護されてきたわんこのうちの1匹でした。会社が運営する施設で1年ほど預かり譲渡先を探していたのですが、人間を警戒して吠えてしまうなど問題行動がみられるようになって。
たくさんの人がいる場所で暮らすのは向かない子なのかなと心配をしていたんです。合わない場所にいるのはリーフにとってもストレスになってしまうと考え、お迎えしました。
Q.お迎えするにあたって、不安だったことはありますか?

Mさん
一人暮らしで犬のお世話ができるかが一番不安でした。お留守番が増えてしまうことや介護が必要になったときの対応など、リーフを引き取るまでとても悩みました。
1ヶ月くらいかけて引き取るか悩んでいたときに保護犬活動をしている親戚に、「何かあったらサポートする。別れを経験して「もう同じ思いをしたくない」と考えるほど犬が好きな人にこそ、もう一度犬と暮らしてほしい。」と言ってもらって背中を押されたんです。頼っていいよと言ってもらえたことで、いざというときは自分の生活や働き方を変えてでも犬の世話を優先しようという覚悟を持つことができ、リーフを迎えました。
Q.一度わんこの一生を見届けているからこその不安があったんですね。

Mさん
そうですね。先代のラックは18歳までとても元気だったのですが、亡くなる半年前から体調が悪くなってしまって。敗血症を患っていたんです。立ち上がるときやトイレのときに介助したり、2週間毎日点滴に通ったり、炎症が起きている部分に薬を塗ったり。家族総出でサポートする期間がありました。
大人が3人いても介護は大変だったので、やはり不安に感じる部分でした。今は心の準備をしっかりしたうえで、何か起きたらその時に応じてできる限りの対応をしようと思っています。
Q.ご家族でどんな風に介護に取り組まれていましたか?


Mさん
家族でシフトを組んで必ず誰かがラックのそばにいるようにしたり、お互いが見ていたときの様子や食事内容をメモで共有しあったり、体調の変化を見逃さないように心がけていました。ペットカメラも導入しましたね。病院に連れて行くときは時間休をとったり、家でお世話するために出社から在宅に切り替えたり、働き方も工夫していました。
リーフくんの性格

預かり先で問題行動があったリーフくんですが、実はとても甘えん坊な性格。Mさんは、「リーフは人間の手は自分を撫でるためにあると思っているんじゃないか」と語ります。構って欲しそうに甘える姿は、まるで赤ちゃんのように見えるそう。
Q.仲良くなるのに時間はかからなかったですか?

Mさん
時間はかからなかったです。ブリーダーから保護されてきたときに少し接したことがあったのですが、その時点で人懐っこい子だなというのは感じていました。慣れてくると懐いて甘えてくるのですが、知らない人と接するのはやはり苦手なようです。
Q.成犬になってから一緒に暮らし始めて、トレーニングはどうでしたか?

Mさん
ほとんどトレーニングされていない状態で一緒に暮らし始めましたが、オスワリ、マテ、ヨシなどの基本的な動作はすぐに覚えてくれました。トイレも同じところでしてくれるので、そこにペットシーツをおいてあげたらすぐにできるようになりました。保護犬のなかには人慣れしていない子もいれば、意外と人に慣れていてトレーニングしやすい子もいます。それまでの生活環境やその子の個性による部分が大きいと思います。
1日の生活

リーフくんと一緒に出勤することもあるMさん。リーフくんとの1日について、教えていただきました。
朝 |
朝5〜6時にお腹空いた!と鼻と足を使って起こされるので朝ごはんをあげます。ごはんを食べた後は一緒に二度寝します。
週に2〜3回は、一緒に出勤するので7時半ごろに家を出ます。 |
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昼 |
一緒に出勤しているときに天気が良ければ、仕事の休憩時間にお散歩がてらお昼ごはんを買いに行きます。
休みの日はぬくぬく昼寝をしているか、長めのお散歩に出かけます。 |
夕方 |
18時に仕事を終えて一緒に帰宅します。残業が長引いた日は会社で夜ごはんをあげることも。
夏は外が涼しくなる19時ごろにお散歩に行くことが多いです。夏以外はその日のスケジュールや天気によって時間を調整しています。 |
夜 |
仕事の日は日中起きている時間が長いので帰宅後は爆睡しています。 寝るときは移動にも使っているお気に入りのリュックの中で寝ています。寒いときは毛布に潜り込んできて、一緒に寝ることも。
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Q.Mさんが仕事をしているとき、リーフくんはどんな様子ですか?

Mさん
膝の上でだっこされているときもあれば、移動用のリュックのなかで寝ているときもあります。ストレスにならないように一緒に出勤するのは週2〜3回に留めていますが、リーフ自身も行きたいときと行きたくないときがあるようです。日によって仕事に行く準備をしているときのテンションが違うんです。
Q.可愛らしいですね。お留守番中はどんな様子ですか?

Mさん
ペットカメラでたまに様子を見るんですが、いたずらすることもなく基本的に寝ています。最初はケージに入れてお留守番させていましたが、無理やりケージから出てしまうことも多く、逆に危ないので今はフリーにしています。
気になるお金事情

フード・おやつ代 | 1,500~2,000円 |
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医療費 | 体調等による |
トリミング・お手入れ費用 |
ほぼなし
(シャンプーは自宅、爪切り等は職場で依頼) |
保険料 | なし(現時点では未加入) |
雑貨 | 3,000円(トイレシーツと出勤時用のマナーウェア) |
Q.シニア期にさしかかり、体調の変化はどうですか?

Mさん
基本的には元気に過ごしています。実は今、鼻炎になっていて、病院に連れて行ったばかりなんです。そのときの体調によって病院に連れて行くこともありますが、大きな病気は今のところないです。
Q.マナーウェアとはどんなものですか?

Mさん
わんこ用のオムツのようなものです。出勤時はマナーウェア着用がルールなので、消耗品として購入しています。
わんこと暮らしてよかったこと

Q.長年わんこと暮らしをともにしてきて、どんな喜びがありましたか?

Mさん
犬と一緒に過ごすこと自体が生きがいで、日々幸せを感じますね。犬が家にいるだけで毎日楽しいし、かわいいし、癒されるんです。学校や仕事に行っていても、早く会いたくて走って帰るなんてこともありました。犬と過ごしている日常そのものが喜びに溢れているなと感じています。
Q.これからわんこと暮らしたいと考えている方に伝えたいことはありますか?

Mさん
犬との暮らしは大変なことも多いですが、想定しているよりもはるかに楽しいし、かわいい。生活が変わるという覚悟は必要ですが、その分たくさんの幸せと喜びをもらうことができると思います。

甘えん坊なリーフくん、これからも元気に楽しく過ごしてね!
PROFILE

古澤椋子
水産学部卒のフリーライター、いつかコーギーと暮らすことが夢。