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わんこライフマガジン:わんこ2匹と暮らすドッグトレーナーの西村さん

わんこライフマガジン:わんこ2匹と暮らすドッグトレーナーの西村さん | わんこライフマガジン

わんこライフマガジン:わんこ2匹と暮らすドッグトレーナーの西村さん

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わんことのリアルな暮らしをお届けする企画「わんこライフマガジン」。
今回ご紹介するのは、雑種犬のエールちゃん&ジャック・ラッセル・テリアのボンドくんと暮らす、ドッグトレーナーの西村さんです。
2匹との出会いや、一緒に暮らすなかで工夫してきたこと、そして西村さんが考える「トレーニングの楽しさ」について伺いました。(取材:2024年5月)

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西村さん兵庫県在住

西村さん兵庫県在住

おうちのわんこ
家族構成
猫3匹

エールちゃん・ボンドくんとの出会い

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エールちゃんとボンドくんは、ドッグトレーニングの際にお手本を見せたり、ドッグダンスの競技会に参加したりと、西村さんの仕事のパートナーも務めています。

Q.まずは、エールちゃんとの出会いを教えてください。

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西村さん

エールは野犬から生まれた元保護犬です。目も開かないくらいのときに保護され、人にミルクをもらって大きくなりました。8匹きょうだいで、他の子はみんな茶色っぽい色だったのですが、エールだけ白色で目を引かれました。保護されたときや、その後少し成長したときの写真を見ても、「あ、エールだ!」とはっきりわかるくらいでした。

▲1匹だけ白いわんこがエールちゃん

Q.そもそも、なぜ保護犬を迎えようと思われたのでしょう?

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西村さん

ドッグトレーナーの専門学校時代にインターンシップでお世話になった動物保護施設で定期的にボランティアをしていて、もしも犬を迎えるならこの施設から、と思っていました。ドッグトレーナーとしてデビューが決まり、仕事のパートナー犬が必要となったとき、保護犬を選んだのは私にとって自然な流れだったんです。

Q.お迎えする前に不安だったことはありますか?

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西村さん

特にありませんでした。実際お迎えしてからはトイレもすぐ覚えてくれたし、甘噛みなどもなく、しつけ面で苦労したことがほとんどなかったんです。

暮らしには何の問題もなかったのですが、人前に出ることの多い仕事のパートナー犬としては、無理をさせていないか気になっていました。雑種犬は純血の犬に比べてもともとの性格の傾向が把握しづらいですし、保護犬だとなおさら、それまで過ごしてきた環境によってはトラウマを抱えている場合もあります。

なので、仕事のパートナー犬になってもらうことを考えたときに、保護犬の場合は犬の負担になりやすいかもしれないと思い、2匹目のお迎えはブリーダーさんからにしようと決めました。

Q.ボンドくんはジャック・ラッセル・テリアですが、この犬種を選んだ理由は?

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西村さん

飛んだり跳ねたりするのが得意で、とても活発な子が多いからです。小型犬なのですが、大型犬並みの体力があると言われています。私は犬と一緒に踊る「ドッグダンス」という競技もやっているのですが、エールが動きがゆっくりめなタイプだったので、2匹目はアップテンポな動作ができる子がいいなと思ったのもありました。

▲ブリーダーさんのもとで初対面したときのボンドくん

Q.ボンドくんをお迎えする前に不安だったことはありますか?

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西村さん

犬種的に集中力が持続しにくい子が多いので、きちんとコントロールしてあげられるかなという不安はありました。今も、ほかの犬が遊んでいるのを見ると「俺も遊びたい!」と注意散漫になってしまって、なかなかこっちに気持ちを向けてくれないことがあります。ボンドとは一緒に暮らして2年ほど経ちますが、まだまだ日々模索中ですね。

エールちゃん・ボンドくんの性格

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2匹は個性も好きなことも違うのだそうです。それぞれとの向き合い方を聞きました。

Q.エールちゃん・ボンドくんは、それぞれどんな性格ですか?

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西村さん

エールは、基本的にはおっとりまったり。ボンドがいなければ一日中寝ていると思います。でも、いったん遊びのスイッチが入ると激しく、オンオフの振り幅が大きいタイプですね。

一方ボンドは、警戒心が強めで、知らない人が家に来ると唸ったり吠えたりしてしまいます。でも、基本的には明るい性格で、楽しいことが大好きです。

Q.エールちゃん・ボンドくんとの暮らしで苦労していることはありますか?

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西村さん

エールは怖がりで、太鼓や花火など大きな音に弱いんです。特に苦手なのが雷。雷の音が聞こえると、そこらじゅうのものを壊しまくるくらいパニックに陥ります。

ボンドのほうは、お迎え当初、車酔いがひどくて大変でした。最初は車に乗る前からよだれダラダラで、車内で吐き戻すくらいひどかったんですが、犬用のおもちゃの中におやつをいっぱい詰めて与えて、移動中に気を逸らすようにしたら克服してくれました。

もうひとつはトイレですね。落ち着きがないので、歩きながら粗相をしてしまうんです。トイレのまわりに柵をつけてみたり、タイミングよくゲージに入ってくれたときは扉を閉めて中でする癖をつけるようにしたり、まだ試行錯誤しています。トイレはいかに徹底させるか、いかに成功させるかが大事なのですが、なかなか難しいですね。

Q.トレーナーさんも、しつけの苦労には日々向き合っているんですね。

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西村さん

そうなんですよ。エールにあまり手がかからなかったぶん、ボンドを迎えてからさまざまな苦労を実際に体験したことで、トレーニングに来た飼い主さんに実体験を交えて対処法を伝えられるようになりました。より親身になって相談に乗れるようになったと感じるので、本当にボンドに感謝だなと思っています。

1日の生活

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2匹との1日の生活について、教えていただきました。

仕事の日は一緒に出勤するため、まずは朝ごはん。食べ終わったら西村さんの支度が終わるまでのんびり待ちます。
休日は朝ごはんの前にお散歩へ。歩いたあとは広場でトレーニングしたり、ボール遊びをしたりして楽しみます。
西村さんの仕事中は、そばのクレートの中で待機。西村さんの指示で随時外に出て、しつけ教室のお手本として活躍します。空き時間は一緒に遊んだり、トレーニングに励んだりしています。
休日は日中はまったり。元気なボンドくんは家の中でもボールなどを使って遊びます。
夕方 仕事おわりは、「今日も頑張ったね、ありがとう」の気持ちを込めてたくさん遊ぶのだそう。エールちゃんとは鬼ごっこをすることも。
休日は17時ごろにお散歩へ出かけます。
仕事や散歩から帰ったら夜ごはん。食べ終わったら自由に過ごし、寝るときはそれぞれのクレートに入って休みます。

Q.夜、2匹がクレートで寝ているのは理由があるのでしょうか?

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西村さん

クレートに慣れてほしいからです。仕事上、中で待機してもらう時間も長いですし、震災などの非常時に離れて過ごさなければならなくなったときのためにも、クレートの中で落ち着いて過ごせるような習慣づけをしているんです。

もうひとつは、猫と過ごす時間を作るためです。うちにはエールと同じ施設からもらった元保護猫が3匹いて、寝室を猫が自由に過ごせるスペースにしているんです。犬たちは猫のことが好きなのですが、猫たちはそうでもないみたいで(笑)。エールとボンドが寝室に入ってくると猫が身動き取りづらそうにしていることがあるので、犬たちにはクレートで寝てもらって、私は寝室で猫と一緒に寝ています。

▲西村さん宅の猫たち

お金事情

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1ヶ月にかかっている費用について教えていただきました!
以前はエールちゃんの抜け毛の時期だけサロンに頼ることもありましたが、今はほぼ自宅でお手入れしているのだそうです。

  1ヶ月あたり(※2匹合わせて)
フード・おやつ代 約30,000円
医療費 約10,000円
トリミング・お手入れ費用 ほぼなし
保険料 約8,000円

わんこと暮らしてよかったこと

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Q.西村さんは2匹と良好な関係を築いていると思いますが、多頭飼いのコツがあれば教えてください。

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西村さん

たとえば「私とエールの時間」「私とボンドの時間」といったように、必ず「人」と「犬」が一対一で過ごす時間を作ることが大切ですね。

犬はもともと群れで生活する動物です。犬だけで過ごす時間が長いと、そこで世界が完結してしまい、人はただの散歩係・ごはん係になってしまいます。すると、人の言うことを聞いてくれなくなってしまうんです。コミュニケーションが希薄にならないように、メリハリをつけて人と過ごす時間を作ることがポイントだと思います。

Q.人も含めて家族だと認識してもらうわけですね。ちなみに、エールちゃんとボンドくんの関係性は?

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西村さん

2匹はきょうだいのように過ごしていますね。ふだんからボンドはエールが見た方向を見たり、動きを真似たりしています(笑)。

私が部屋の中におやつを隠して、2匹に探してもらうというゲームをしたことがあるのですが、エールは見つけるのも早くて正確な一方で、ボンドはエールを頼ってついて回っているような感じでした(笑)。お姉ちゃんと弟のようで、見ていて微笑ましいです。

Q.最後に、エールちゃん、ボンドくんと暮らしてどんなところがよかったですか?

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西村さん

みんなにびっくりされるのですが、私はもともと超インドア派なんです。犬がいなかったら一歩も家を出たいと思わないくらい。ですが、エールもボンドもお出かけが好きなので、今では「お散歩へ行こう」「あそこに連れて行ってあげよう」と、つねに考えてしまいます。

ドッグダンスのためにダンスを習いに行ってみたり、私自身もアクティブになりました。毎日が賑やかで楽しく、2匹と暮らせてとても充実した日々を送っています!

【番外編】西村さんが思う、トレーニングの楽しさと大切さ

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ここからは、西村さんにドッグトレーニングの楽しさを伺いました!

Q.西村さんは、なぜドッグトレーナーを志したのでしょうか?

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西村さん

中学生のころ、テレビ番組を通じて保護犬のことを知ったのがきっかけです。捨てられて保護された子のために何ができるかと考えたときに、オテやオスワリができたり、トイレをきちんと覚えていたりすると、新しい飼い主さんとのご縁が繋がりやすいのではと思ったんです。

Q.ドッグダンスは、トレーナーとして所属している団体の方針で始められたのだとか?

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西村さん

そうです。私が所属している団体は、犬と対等に心を通じ合わせる手段のひとつとしてドッグダンスを推奨しているんです。まだ見習いだったころに競技会のお手伝いに行き、初めてドッグダンスを生で見て、「私もやってみたい!」と感動したのがきっかけでした。

Q.実際に競技会に出てみてどうでしたか?

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西村さん

2匹とも最初は100点満点には程遠い結果でした。エールはすぐに緊張してしまうので、震えて固まって動けなくなることが何度もありました。演技中に「もう嫌だ!」と出入口に走って行ってしまうこともあって…(笑)。

練習のときはすごく楽しんでいる様子だったので、どうすれば競技会でもエールの良さが出せるだろうと悩みながらも根気強く接していたら、数年前、急に本番も活き活きとダンスしてくれるようになったんです。

Q.何かきっかけがあったのでしょうか?

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西村さん

はっきりとはわかりませんが、強いて言うなら、ボンドと暮らすようになったからかもしれません。ボンドが楽しそうにトレーニングしているのを見て、「私もがんばる!」とやる気を出してくれるようになった気がします。

▲エールちゃんのダンス動画は画像をクリック(西村さんのInstagramへ)

Q.ボンドくんが競技会デビューしたときはどうでしたか?

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西村さん

ボンドは最初、スピーカーから流れる音楽にびっくりして怖がってしまって。ひたすら抱っこをせがんできて、まったく演技ができませんでした。

なので、持ち運びできる小さなスピーカーを買って、車移動のときに耳が痛くなるくらいの大音量で音楽を流して、音に慣れさせるようにしました。すると、場数を踏むごとに動きが良くなり、指示どおり動いてくれるようになったんです。

▲ボンドくんのダンス動画は画像をクリック(西村さんのInstagramへ)

楽しく演技するようになった結果、2匹とも競技会で優勝できるほどに成長しました。今では、「犬たちが人間が思っている以上に大きな可能性を持っていることを多くの人に知ってもらえたら」という気持ちでドッグダンスをしています。

Q.西村さん自身は、トレーニングをしていてどんなときに喜びを感じますか?

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西村さん

「こうしてほしい」と何かを伝えて、そのとおりに犬が反応してくれたときですね。気持ちが通じた感じがしていちばん楽しいです。

しつけ教室に来るお客さまは大体何かお困りごとを抱えていますが、トレーニングの結果、問題行動が改善したときにも、本当にやりがいを感じます。飼い主さんが喜ぶ姿を見て犬も喜んでいるのを見ると、やっててよかったな、と心から思いますね。

Q.西村さんは、ペテトテが手がけるサブスクサービス「ASOBOKKA」でトレーナーを務めていますよね。このサービスについても教えていただけますか?

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西村さん

「ASOBOKKA」は、トレーニング動画とおやつがセットになった6ヶ月間のサブスクです。私はトレーニング動画でトレーナーとして出演しています。「オスワリ」や「マテ」、名前を呼んだら目を見る、などの基礎練習ができるセットにはじまり、手のひらにあごを乗せるなどのかわいいトリックなどが練習できる楽しい内容となっています。

トレーニング初心者の飼い主さんとワンちゃんでも、気軽に挑戦できる内容になっているので、みなさんに楽しんでもらえると思います。

Q.ASOBOKKAのサービスを通じて、西村さんが伝えたいことはどんなことですか?

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西村さん

一緒に暮らしているワンちゃんと、もっと楽しく過ごせるんだということを知ってもらいたいです。「うちの子おバカだから…」としつけを諦めている方が、実は多いんです。

確かに性格的に少し理解が遅かったり、のんびり屋さんな子はいますが、今まで多くの犬と関わってきた経験上、本当に何も理解できない犬は存在しない、と私は思っています。

Q.大切なことは、人間のコミュニケーションの仕方ということでしょうか?

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西村さん

そうだと思います。少しの工夫で、犬の反応は大きく変わっていきますから。たとえ思いどおりにいかなくても、愛犬のために試行錯誤している時間がコミュニケーションを取る上ではとても大切ですし、犬にとっても大事なことです。

そんなかけがえのない時間が増えて、より楽しい生活を送ってもらえるようになればいいなというのが一番の想いですね。「一緒にできて楽しい!」という気持ちを一人でも多くの方に味わってもらって、ともに暮らすワンちゃんをもっと愛おしく思ってもらえたらいいなと思っています!

PROFILE

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あやこあにぃ

元測量士、かつてクマの研究もしていた動物好きのWebライター&作家です!インタビュー記事やコラム、小説など、幅広く執筆活動中です。

ABOUT テテワンって?

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ペットをお迎えする、その前に。

あたらしい家族をお迎えする瞬間は、とってもドキドキ、ハラハラします。
不安だってつきものですよね。

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